今日の夕日。なんだかうまく撮れてるんだかとれてないんだか(笑)
久しぶりに自分の小説溜りの中から筒井康隆の「時をかける少女」を出して読んでいる。昼休憩にぼっーーーっと。この本が名作かそうでないかは難しい判断だけど、自分は結構好きだ。筒井康隆が好き、というのもあるけれど。
「なに読んでるの?」
いつも混んでくると相席になる従業員のおねーちゃん。
「んーーー?トキカケ」
「溶けかけ?」
「時をかける少女」
「あー。原田知世の?」
「うんうん」
原田知世が出てきたか(苦笑)と思いながら気にせず読みふける。
「私も昔みたなー、そういえば。さよならはわかーれーのことばーじゃなくーてー、ふたたびあうまでーのとーいやくそーくーってやつだよね」
・・・・頭いたくなってきた
「・・・それは『セーラー服と機関銃』だよ」
「そうだっけ?」
「時をかける少女はとーきーをーをかけるしょーじょー 愛は輝くふねー 過去も未来も星座も越えるからー抱きとめて〜やん」
「ああ、そんな感じそんな感じ」
「結構ガキの頃ってあのCMが怖かった氣がするー」
「人形の目がクルクルって廻る奴だったよね」
「一つ判ったことがある」
「なに?」
「キミの年齢は30代半ば以降だろう?」
「そしてあなたはしつれーな質問をしたからこのパスタを奢らなきゃいけなくなった」
そう言ってイタリアンパスタの赤ウインナーをフォークで突き刺した。
なぜかオレがおごらなきゃいけないようだ(涙
「んでなんでいまさらトキカケなの?」
「いや、アニメ化したからねー」
「あー」
「とりあえず前作を読んでおかないと」
「前作?コレじゃないの?」
「小説から20年後って話なのよ」
「へー」
「だから時をかける少女2ぐらいにしとけば、すんなりトキカケ好きからはある程度の支持もとれたのかもね」
「筒井康隆だから『時をかける少女 ふたたび』ぐらいじゃない?」
「お、いーねー」
ズルズルと大盛イタリアンパスタを食いながら話す。
「やっぱりさー。男は過去に戻りたいワケ?」
なかなか核心をついた質問をしてくるなぁ。
「そーだなー。アン時ああしときゃあなぁ!なんて思うわけで」
「何時頃に戻りたい?」
「んーーーーーーーー。高校ぐらいかな?そしたらこの仕事もしてなかったかも知れないし」
「そしたらココで私と出会わずに奢らなくてもよかったって?」
「いえてる(笑)」
どうやらこの子は食べ終ったよう。自分も休憩時間も終わりだから一緒に会計をすまそうと立ち上がる。
「女の子はどーよ?過去に戻ってやり直したいって事ない?」
「そりゃあ・・・あるよ」
「それはどんな時?」
「大盛パスタをたいらげた時『あー、並にしとけば痩せれたかも』とか思うときかな」
「いまさっきやん(笑)」
「まーねー」
会計を済ました時に、はっと思いついた顔をして、
「奢ってもらった時も忘れたいかも」
あなたがいたことすら忘れてしまうってか(苦笑
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